JBL PROでは無くEMINENCEの12inch(30cm)φウーファユニット
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マグネットはネオジウムですから、軽くて強力な磁力を発生します
マグネットはネオジウムですから、軽くて強力な磁力を発生します
前回まで記述していたのは飽く迄もリコーン、つまりウーファユニットその儘に置き換える案です。 そこで今回は視点を拡げ、加工を伴ってでも特性の良い物(音は確認出来ませんから)を選択します。 現行のウーファも比較のため一番右に記載、差異を明確にして総合的に判断します。 機種の定格 ■仕様 メーカー: EMINENCE EMINENCE EMINENCE EMINENCE CORAL 型番: KAPPALITE KAPPA PRO KAPPALITE KAPPA PRO 10L-60B 3010MB -10A 3012LF -12A 方式 Paper cone Paper cone Paper cone Paper cone 25cmコーン型 形式 ミッドレンジ ミッドレンジ ミッドレンジ ミッドレンジ ミッドレンジ 口径: 10"(25cm)φ 10"(25cm)φ 12"(30cm)φ 12"(30cm)φ 10"(25cm)φ 振動板材質 表面加工紙 パルプ パルプ パルプ パルプ コーン コーン コーン コーン コーン エッジ材質 シールド クロスコーン シールド クロスコーン ゴム製 クロスエッジ エッジ クロスエッジ エッジ エッジ マグネット ネオジウム フェライト ネオジウム フェライト フェライト フレーム材質 アルミ アルミ アルミ アルミ アルミ ダイカスト ダイカスト ダイカスト ダイカスト ダイカスト インピーダンス 8Ω 8Ω 8Ω 8Ω 8Ω 定格入力 400W 500W 450W 500W 30W プログラム入力 800W 1000W 900W 1000W 60W 再生周波数帯域 85Hz~3.6kHz 102Hz~2.0kHz 46Hz~2.0kHz 57Hz~2.8kHz 28Hz~5kHz 出力音圧レベル 98.6dB/W/m 97.0dB/W/m 95.5dB/W/m 97.1dB/W/m 94dB/W/m ボイスコイル径 76mmφ 76mmφ 76mmφ 76mmφ 50mmφ 最低共振周波数 51Hz 46Hz 37 Hz 37 Hz 28Hz Vas 52.10 liters 52.20 liters 106.65 liters 121.00 liters 60ℓ Qms 6.83 10.10 6.94 6.93 Qes 0.21 0.20 0.34 0.25 Total Q(Qts) 0.20 0.20 0.32 0.24 0.33 振動系実効質量 36g 38g 72g 59g 33g Xmax 5.00mm 3.20mm 9.10mm 4.80mm Xlim 7.50mm 10.9mm 14.5mm 14.8mm 推奨エンクロージャ(容積) 密閉型(ℓ) 15.57~43.89 7.00~9.90 23.00~59.00 バスレフ型(ℓ) 19.82~63.71 12.00~28.00 37.00~85.00 17.00~34.00 34.00~75.00 有効振動半径 10.7cm 振動板有効面積 366.1cm2 344.9cm2 545.4cm2 519.5cm2 359.7cm2 バッフル開口径 231.7mmφ 231.9mmφ 280.9mmφ 281.2mmφ 252mm 最大外径 284.0mmφ 260.4mmφ 314.5mmφ 314.5mmφ 284mm サイズ: 3.22kg 6.94kg 3.45kg 7.53kg 4.5kg 価格 19,800円(+税) 12,800円(+税) 20,800円(+税) 16,800円(+税) 14,000円(+税) 一番特性が近い、と云うよりウーファらしいのは2番目のKAPPA PRO-10A…一番安いがそれっぽい。 Q値特にTotal Q(Qts)が低く、振動系実効質量も近く同じ10inch(25cm)φ…音の傾向は似るのかな? 何と云っても同じ10inch(25cm)φだから、エンクロージャ容積はその儘で充分な低域が出せるかも。 逆に云えば前案のKAPPALITE 3010MBと大差無い、それなら敢えてこれを選択する意味が無いのかな? これ迄Vasの値が現状で可能な範囲から外れていたため、リコーンの対象から除外していましたが。 推奨エンクロージャ(容積)の観点では、上記2種類の12inch(30cm)φウーファユニットも対象範囲。
KAPPALITE 3010MBの周波数特性表
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現状のエンクロージャ容積は約65ℓで、これにバックキャビティと補強桟が含まれてるため実際は… 完全密閉型で約58ℓの実質内容積、KAPPALITE 3012LFの推奨エンクロージャ容積23.00~59.00ℓなら。 実際には『Recommended for pro audio and bass in vented enclosures.』とあるからバスレフ型。 ならばバスレフポートを開ければ問題は解決、やや小さめながら約56ℓと37.00~85.00ℓの範囲内に。 Q特性でみるとQes 0.34でTotal Q(Qts)が0.32、現状の0.33とほぼ同特性で違和感は無くなります。 一方で振動系実効質量72gと2倍以上、振動板有効面積は1.5倍以上と重めの低域特性になりますね。 この場合、バスレフポートのチューニング周波数は38Hz付近…従来の設計がその儘生かせますから。 現状の10inch(25cm)φウーファでは振動板有効面積の30%でしたが、12inch(30cm)φなら20%です。
KAPPALITE 3012LFの周波数特性表
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KAPPALITE 3010MBの型番末尾はMB、つまりMid Bassと云う事…明らかにLFとは差別化してますから。 100Hz以上の周波数特性は他のユニットと大差は無い、違いは20~100Hzの範囲で減衰が緩やかな事。 20Hz付近でKAPPALITE 3010MBは69dB/W/m付近、KAPPALITE 3012LFは77dB/W/m付近とその差8dB/W/m。 100Hz付近のKAPPALITE 3010MBは95dB/W/mで、KAPPALITE 3012LFは93dB/W/m付近とその差-2dB/W/m。 20Hz付近でCORAL 10L-60Bは68dB/W/m付近、KAPPALITE 3012LFが77dB/W/m付近なので差は9dB/W/m。 100Hz付近のCORAL 10L-60Bは89dB/W/mで、KAPPALITE 3012LFは93dB/W/m付近とその差は4dB/W/m。