当時を代表するレシプロエンジン『R3350』では星型9気筒の2列(18気筒)に対し過給を実施。 未だ自動車に装備される事の無いターボコンパウンドを採用、排気中の熱エネルギーの20%を回収。 3基の排気タービン各々が6気筒を受け持ち、60馬力に相当するエネルギーを軸出力する機構。 自動車では排気タービンで直接スーパーチャージャーを回す、『turbo』が主流となっているけど? 出力軸の回転に直結し過給を実施するスーパーチャージャー、ターボコンパウンドが有れば無敵? 『R3350』では星型18気筒に3基の排気タービン、各々60馬力相当で計180馬力を回収する。 但し構造が複雑な上自動車での実用性は未知数、常に最高出力回転で運転している訳では無いし。 そこまでやっても効率の上昇は5%程度?仮に200馬力のエンジンに装備しても10馬力程度。
自動車業界では未だに駆動装置は単一、タイヤが4つあるなら駆動装置も4つにするのが自然です。 その点電気自動車なら駆動装置をコンパクトに出来る、インホイールモーター構成が可能ですから。 単一のモーターに何故か1次減速機とデファレンシャルギヤを装備、効率を低下させ重量物を増加。 モーター一つで2輪を駆動しようとしなければ不要、使用しているモーターも何故か高回転型です。 普通の自動車で必要となるタイヤの回転数は1,000~1,500回転、最高2,000回転も回れば充分です。 その場合に必要な輪出力は普通車なら合計で80kW、輪トルクも400N・m[40.81632kgf・m]有れば充分。 それが軽自動車なら必要な輪出力は総合で40kW、輪トルクも総合で200kgmも有ればお釣りがきます。 軽自動車用、145/65 R15のタイヤを直径574mmとすれば、毎分1,000回転すれば時速108.2km/hです。 つまりその速度で高速道路を走るとすれば、軽自動車のタイヤでも毎分1,000回転で充分と云える。 仮に軽自動車のタイヤが毎分1,500回転すれば162.3km/h、これが実質的な実用性能上限となります。 仮に4輪駆動として輪出力10kW[13.617PS]/1,500rpm、輪トルク78N・m[7.95378kgf・m]/0~1,000rpm? 4輪合計で輪出力40kW[54.468PS]/1,500rpm、輪トルク312N・m[31.81512kgf・m]/0~1,000rpmとなる。 『i-MiEV』搭載モーターは出力47kW[64PS]/3,000~6,000rpm、トルクが180N・m[18.4]0~2,000rpm。 『minicab MiEV』搭載のは出力30kW[41PS]/2,500~6,000rpm、トルクが196N・m[20]/0~300rpmです。 モーターと動輪の間に減速機とデファレンシャルギアを要す今の機構、実に効率が悪いんですよね! 『i-MiEV』で[6.066]『minicab MiEV』で[7.065]の最終減速比、インホイールモーターは直結です。 インホイールモーターは効率100ですが、減速機とデファレンシャルギアを介すれば効率は25未満。 ならば2輪駆動で出力20kW[27.234PS]/1,500rpm、トルク156N・m[15.90756kgf・m]/0~1,000rpmかな? 効率が4倍以上なので出力もトルクも4分の1で充分ですが、そこは余裕とモーター直結が大前提。 この構造の場合、出力の20kWは80kW[108.936PS]にトルクの156N・mは624N・m[63.63024kgf・m]に匹敵。 計算上で普通車に必要な出力の80kW、トルクの400N・m[40.81632kgf・m]を充分クリアしていますね。 そこでインホイールモーターを出力15kW/2,000rpm、トルク103N・m/0~1,160rpmに交換した場合は? 2輪駆動の場合は総合で出力30kW/2,000rpm、トルク206N・m/0~1,160rpmとなる訳ですが数字上は? 『minicab MiEV』搭載の出力30kW[41PS]/2,500~6,000rpm、トルク196N・m[20]/0~300rpmに近いが。 計算上では出力120kW[163.404PS]/2,000rpm、トルク824N・m[84.081632653kgf・m]/0~1,160rpmです。 プリウスで最高出力50kW/1,200~1,540rpm、最大トルク400N・m/0~1,200rpmなので倍以上ですよね。 仮に軽自動車用の小径タイヤを装着して、最高出力の2,000rpm迄回転が上昇すれば時速216.4km/h。 普通車用タイヤ、195/60 R16の外径を640mmとし、毎分1,000回転すれば時速120.637157897848km/h。 最高出力の2,000rpm迄回転が上昇すれば、時速241.27431579569612km/hと240km/h超えとなります。 これは飽く迄も理論上のお話、空気抵抗や摩擦に転がり抵抗、重量や傾斜率で当然最高速度は変化。